現役ハンターが作る"ジンギスカン" 名物料理を「お取り寄せ」 #コロナとどう暮らす
新型コロナウイルスで苦境に立たされている飲食店。2019年北海道札幌市のススキノで開店したばかりの店が、閉店に追い込まれました。その名物料理とは?
北海道民のソウルフードといえばジンギスカン。その肉といえば…。
北海道民:「ヒツジ」「ヒツジ!」「基本的にヒツジ」
しかし、羊肉ではないジンギスカンを「お取り寄せ」で販売している店があります。
苫小牧市の「美食鉄板とりこ」です。
醤油ベースにすりおろしたリンゴやタマネギを加えた秘伝のタレに肉を付け込みます。この肉の正体は…。

名物ジンギスカンは「ヒツジ」ではなく…
美食鉄板 とりこ 相馬 裕昭さん:「特製シカ肉ジンギスカンです」
江上 太悟郎 アナウンサー:「おいしそうですね。野菜の彩りといい、シカ肉が光っていますよ」
あまりなじみのないシカ肉のジンギスカン。店内のメニューにはありませんが、特別に調理してもらいました。
江上 太悟郎 アナウンサー:「シカ肉、いただきます。こんなに柔らかいんですか。臭みが何もなく、かめばかむほど肉のうま味が出てくる」
このシカ肉のジンギスカン、12月からお取り寄せでの販売を始めました。それには切実な理由があります。
美食鉄板 とりこ 相馬 裕昭さん:「2019年にススキノに飲食店を開いたが、新型コロナウイルスの影響で閉店。食べてもらわないと(シカ肉を)廃棄せざるを得ない」
シカ肉のジンギスカンは、札幌・ススキノの店の名物料理でした。
しかし、新型コロナウイルスの影響で2020年8月に閉店。復活を望むファンの声に後押しされ、お取り寄せを始めたのです。

お取り寄せで味わえる"シカ肉ジンギスカン"
しかし、なぜシカ肉でのジンギスカンを考え付いたのでしょうか?
美食鉄板 とりこ 相馬 裕昭さん:「シカによる害が増えている。かわいそうだが駆除される。そのシカ肉をどう利用するか」
北海道内ではエゾシカが農作物を食べるなどの食害が相次いでいます。
2019年度の被害額は38億円。深刻な問題となっていて駆除が進められています。
実は相馬裕昭さんも、現役のハンターなんです。
美食鉄板 とりこ 相馬 裕昭さん:「いただいた命なので、その肉をおいしく届けたい」
そのシカ肉、一般にはまだまだ馴染みがありません。
札幌市民:「かたいかな?臭いかな?というイメージはあります」
札幌市民:「シカってかわいいから食べるものじゃないと思ってた」