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詩梨ちゃん衰弱死事件 交際相手の裁判…検察「20日間部屋に閉じ込め食事与えず」弁護側は"母親の責任"

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フェイスガードをつけ出廷した藤原被告(イラスト)

 2019年6月、北海道札幌市中央区で当時2歳の女の子に暴行したうえ、放置したとして傷害致死などの罪に問われている母親の交際相手の男の裁判が9月29日、札幌地裁で開かれた。男は「無罪」を主張した一方、検察側は男が20日間にわたり詩梨ちゃんを閉じ込め、暴行や放置を繰り返したとし、双方の主張は対立した。

20日間食事与えず"放置"…事件直後に検索「虐待 疑われる」

送検される藤原被告(2019年6月)

 「藤原被告と、詩梨ちゃんの母親である池田莉菜(りな)被告=保護責任者遺棄致死罪で起訴済み=は、詩梨ちゃんが亡くなる直前の20日間、部屋に閉じ込めほとんど食事を与えなかった。その上、藤原被告が全身に暴行していた」

 傍聴席21席を求めて約170人が列を作った注目の裁判。冒頭陳述で、検察官は用意した文書を読み上げながらも、語気を強めた。

 検察側の証拠調べでは、詩梨ちゃんを放置した状態で、場外馬券場など、遊興のため外出を繰り返していたと指摘。藤原被告のスマートフォンからは、詩梨ちゃん搬送後3時間以内に「子供虐待 疑われる」「虐待 死亡 懲役」と検索。ネット上の百科事典「ウィキペディア」で、2010年に発生した大阪2児餓死事件のページを閲覧した履歴が残っていたことも明かした。

弁護側は"母親のネグレクト" 祖母のLINE「叩いたらだめ」「生きてるの?」

池田被告(インスタグラムより)

 弁護側は、藤原被告は関与しておらず、池田被告が育児のストレスから暴行したと反論した。

 「池田被告は藤原被告と出会う以前から、詩梨ちゃんをネグレクト状態にしていた。藤原被告との交際で感じたストレスや詩梨ちゃんの成長の遅れの不満を暴力にしていた」

 さらに母親は池田被告に「叩いたりしたらだめだよ」「詩梨は生きているの?」などと何度も詩梨ちゃんの安否を心配し送っていた無料通信アプリLINEのメッセージを示し、母親の責任を強調した。

生前の池田詩梨(ことり)ちゃん

 起訴状などによると、藤原被告は5月上旬から、詩梨ちゃんの死亡が確認される6月5日までの間、同居する池田莉菜(りな)被告(22)のマンション(札幌市中央区)で、詩梨ちゃんの全身を殴ったり踏みつけたりしたほか、たばこの火を押しつけるなどの暴行を加え、頭の骨折や硬膜下血腫、やけどを負わせた。

 5月15日以降池田被告と共謀し、やせ細って弱った詩梨ちゃんを放置し、多臓器不全と低栄養状態に陥らせ、衰弱死させたとされる。

 詩梨ちゃんの死亡時の体重は約6キロ。同い年の平均の半分程度で、身長も平均より10センチ以上低く、栄養失調状態だった。

検察側が示した事件の時系列

 藤原被告は黒スーツ・青ネクタイ姿にフェイスガードをつけて出廷。藤原被告は裁判官に起訴内容を問われると「一切やっていません」と無罪を主張した。

 10月5日には池田被告が証人として出廷し、判決は16日に言い渡される。

【争点】
 ・詩梨ちゃんの死につながる暴行を加えたのは藤原被告か
 ・詩梨ちゃんが生存のために、病院へ連れていくなど保護が必要な状態にあったか
 ・藤原被告に詩梨ちゃんを保護する責任はあったか

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