きみと、ずっと。UHB|北海道文化放送

MENU CLOSE

3時間に及ぶ住民説明会は議論かみ合わず…"核のごみ"めぐり反対相次ぐ 寿都町長「国が信用されてない」

社会 友だち追加

 北海道神恵内村に先駆けて、調査への応募を検討している寿都町では9月10日、初めて報道陣公開のもとで住民説明会が行われました。
 
 説明会には260人以上が参加し、3時間以上に及びました。

 片岡 春雄 寿都町長:「寿都が最初に(文献調査に)手を挙げれば、これから必ずたくさんの地域から手が挙がってくる、必ず挙がります」

 参加した町民:「挙がらない」

 片岡 春雄 寿都町長:「必ず挙がります。だから、最初に手を挙げる勇気が必要だ。黙ってたらなかなか挙がりませんよ」

 核のごみが寿都に…町民の先の見えない不安。

 一方、文献調査への応募で、町の将来に光を照らしたい片岡町長。

 どちらも町を思う気持ちは同じはずですが…。

 参加した町民:「あなたの町の将来を懸念する思いはわかりますけど、町民を苦しめないでください。町民を分断しないでください。文献調査をはじめ、一連の申し込みは断固反対します(拍手)」

 参加した町民:「町民の過半数が反対しても、あなたは文献調査に手を挙げるということなんですか?はっきりしてください」

 片岡町長は反対が多ければ文献調査には応募しないとしつつも、応募を小学校入学に例え、「核のごみ問題」の学びのスタートだといいます。

 片岡 春雄 寿都町長:「いま、核のごみを最終処分する賛否を問うというなら、当然(町内は)二分される。でも入口の、学校で言ったら小学校に入学しましょう。賛成も反対もない、ここでみんな一緒に学びましょう。町が二分されることはない」

 参加した町民:「しかし、文献調査は何かといったら、核の最終処理場をつくる、一つの国の事業の中の第一段階です。それを一般的な学習会だから勉強しましょう。全く的外れですよ(拍手)」

 これだけの逆風の中、なぜ調査に応募するのか住民は…。

 参加した町民:「補助金20億円がなかったら応募したのか」

 参加した町民:「(町の財政は)20億円の核に頼らないといけないのか(拍手)」

 巨額の交付金目当てだと非難する町民。

 これに対し片岡町長は、交付金の必要性を強調します。

 片岡 春雄 寿都町長:「コロナの不況はどこまで(町民は)感じているのか。ここの関係が、私の考え方と、きょう会場に来ている皆さんと、ギャップがある。戦後最大の不況が押し寄せてくる中で、それを実感してから手を打つのでは遅い」

 いずれはどこかで処分しなければならない核のごみ。

 片岡町長は、みんなで学びながら、その交付金で財政を今一度強化したいと強調します。

 こうした町長の考えに賛同する声も。

 参加した町民:「原発を動かしたのがそもそもの始まり。その電気を使って暮らして、恩恵を受けて、その結果出たものが現代の廃棄物。廃棄物を処理する段階に、おれは知らんと、今まで世話になった人を蹴飛ばしている。(町長の話は)相談にのれない話ではない。町長が言っているのは、勉強してなんとかしようじゃないか、同時に手にも足にも負えないものを未来の世代に放っておいて、俺は知らないと言えるのか。そんなこと言えるわけないだろ(電気を)使うだけ使って」

 一方、町の将来を担う若い世代から不安の声が…会場が静まりました。

 参加した町民:「原子力発電はトイレのないマンションだと言われていますが、それでは、寿都町は原発のトイレになってしまうんですか?僕の弟は寿都に生まれて1歳になったばかりです。僕の弟はトイレの町で育っていくんですか」

 町長:「若い人の発言、ありがとうございます。私は寿都町をトイレにしようと言っているわけではない。寿都に処分場が来るんだということを頭から除いていただきたい」

 参加した町民:「除けない」

 町長:「だから、国を信用しましょうよ」

 参加した町民:「信用できない」

 もし調査を受け入れれば…核のごみの最終処分場建設まで、国に押し切られてしまうと不安をあらわにする寿都町民。

 これに対し片岡町長は…。

 片岡 春雄 寿都町長:「文献調査からその次の(調査に)行くときに、知事、市町村町の合意がなければ次にいきませんよと。一歩前に踏み入れたら、国の方に引っ張られるよとのご意見。経産大臣からの一筆をいただいております」

 梶山経済産業大臣が「文献調査は処分場選定に直結するものではない」と記した文書。それでも町民は不安をぬぐえません。

 参加した町民:「梶山経産相が町長に送った文書は、法律家の見解を聞きましたか?」

 片岡 春雄 寿都町長:「法律家からは聞いていませんが、国がうそをうかないように、うそをついたときはマスコミがしっかり取り上げてほしい」

 参加した町民:「最終処分法がある中で、法律家の見解もなく信じられない。ここで法的に根拠があると説明しないと、次に進むことが止められるというのを誰も信用しない」

 3時間以上かけても一向に埋まらない溝。片岡町長は、住民の不安の根幹に、国の原子力政策への根強い不信感があるとみています。

 片岡 春雄 寿都町長:「国が信用されていない。それが、だんだん片岡も信用されないような雰囲気に。どうすれば納得できるのか、次の手立てをしなければ前に進みませんので、国と協議していきたい」

 片岡町長は今後、同じ規模の説明会を再び開くことにしています。