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"核のごみ"処分めぐる初の公開住民説明会…寿都町長が冒頭語った全文 「お詫び&学ぶ重要性」理解求める

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 いわゆる"核のごみ"最終処分場選定調査への応募を検討することを巡り、9月10日夜北海道寿都町で4回目の住民説明会が初めて公開で開かれました。

 冒頭での片岡春雄寿都町長の説明は以下の通りです。

【片岡 春雄 寿都町長の説明】
 「寿都町は、これからの町づくりに更なる再生可能エネルギーの町づくりへの反映と、一昨年の胆振東部地震を教訓に、この町の地盤の安全性はどうなのか、それを確認するための地層調査などの必要性から、昨年の4月以来、議会議員並びに産業団体の代表者とエネルギー勉強会を重ねて参りました。

 陸上風力発電では、既存の風車の稼働年数や売電単価の引き下げなどにより先細りが見込まれることから、岩宇・南後志地域の7か町村と4漁協が歩調を合わせ、洋上風力発電の取り組みを開始したところでありますが、洋上風力発電が固定資産税や協力金、さらに雇用や経済効果など、地域に様々な恩恵をもたらすまでには約10年近い歳月を要します。

 こうした中、新型コロナウイルスの感染拡大が地域経済、地域社会に大きな打撃をもたらし、来年度以降の税収や地方交付税の減少、地方財政計画の圧縮化、大いに危惧され、今年度の過疎債借入額が大幅に削減されるなど、すでに自治体の財政運営に影響を及ぼしているのが現状であります。

 また、本町の貴重な自主財源でありますふるさと納税も、全国的な財政状況のひっ迫から、この制度に対する都市部からの反発も不安要素として捉えなければなりません。

 こうした要因を踏まえ、本町の人口推移と財政状況を見た時、毎年、予算不足分を補う町の基金は数年で底をつく推定であり、町の振興と住民サービスの提供を託されている町長として、あらゆる最悪のシナリオを予測して、対策を講じる重大な責務があると思っております。

 エネルギー勉強会を学ぶ中で、高レベル放射性廃棄物最終処分事業が地盤調査に有益であり、かつ交付金という大きな財源確保につながることを知りました。

 いわゆる「核のごみ」処分に関しては、過去に大きな論争を巻き起こしたこともあり、議会、産業団体とも慎重に方向性を見出し、当然町民みなさまにも丁寧な説明を計画していたその矢先に、勉強会の情報が外部に漏れ、8月11日にインターネット、SNSで拡散しました。

 その情報を新聞社が聞きつけ、翌12日にやむなく取材を受け、13日の新聞報道に至ったところであります。

 順を追った住民説明への説明と理解を思い描いていた私としては、結果的に報道が先行してしまい、町民の皆様に大きな混乱を招いてしまったことは非常に残念でなりません。

 また、この処分事業の検討を表明する背景には、現に原発が存在している現実をしっかり認識し、日本の国で出した原発のごみ処理は、日本国内で処理することが国際ルールであり、原発が抱える大きな課題解決を次の世代に先送りしてはならず、どこかが声を上げ、全国民が真剣に議論するため、猛烈なバッシングを覚悟で一石を投じたところであります。

 それがなぜ寿都町なのかと、みなさんはお思いでしょうが、これまで培ってきた風力発電の歴史、基幹産業である漁業、水産加工業の振興をはじめ、磯焼け対策や漁業体験を通し、小中高生を対象とした交流事業、全町民海岸クリーン大作戦、花いっぱい運動など、環境に優しい町づくりを展開してきた寿都町だからこそ、また泊原発30キロ圏の町だからこそ、勇気をもって北海道、全国に議論の輪を広げたいというのが私の思いであります。

 現在反対の立場の人は、まだ処分場が建つと決まったわけでもないのに、その危険性や風評被害を訴えており、多くの町民の皆様に不安を誘導していることは残念でなりません。

 風評被害は根拠のないうわさのために受ける被害であります。わからないことに対し不安を抱かず、少しでも理解を深めていただくためにも、こうして住民説明会を開催させていただいた次第であります。

 これまで産業団体などの意見交換会において、ひとたび文献調査に応募すれば後戻りができないとの声が寄せられていますが、概要調査の判断機会において地域の判断結果がノーであれば次の段階へは進まないと説明を受けており、経産相からその確認文書をしっかりいただいておりますので、ご安心していただきたいと思います。

 縁あって、昭和50年に寿都町に公職し、平成13年に寿都町を元気で住みよい町にしたいと町長に就任して以来、早いもので5期20年にあと1年少々となる中、この度の新型コロナ不況に直面しました。

 私の頭をよぎるのが、平成14年度から小泉政権下で行われた三位一体の改革であります。

 寿都町は元々地方交付税が他町村に比べ少なく、その主な要因は、行政面積や道路延長などが少ないことでありますが、それにしても、隣町の黒松内町と比べ約3億円も少なく、スタート時点でハンデがあります。

 このような中で、地方交付税が3年間でさらに2億7000万円もの削減され、町の借金は計画通り返済できないものの、人権費は削減しなければならないものの、町民のみなさんには公共料金の値上げをお願いするなど、町民皆様のご協力をいただき、何とか乗り越えて参りました。

 この度の新型コロナ不況は、戦後最大と言われており、国の政策と寿都町の財政見通しなどを総合的に考えると、現時点で先手を打つことが寿都町にとって懸命な判断と思うところであります。

 私の町作りの基本は町民の幸せであります。年齢からして後身に道を譲る時期を迎えておりますが、三位一体の改革の厳しさを2度と町民の皆様に経験させたくないとの強い思いから決断しましたことをご理解願いたいと思います。

 まずは文献調査で寿都町の地層を調べながら、町民の皆様と「核のごみ」の勉強をすることが1つの目的であり、学ぶことが大切だと思います。

 寿都町に続いて勉強したいと手を上げる自治体は必ず現れることを私は信じております」

 以下寿都町から、人口や財政状況などの説明があり、住民との質疑となりました。

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