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「来年商売やってないかも」漁師は困惑…"秋サケ漁"に異変 まるで南国 網に次々マンボウやマグロが

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 北海道東部の太平洋側沿岸で解禁された秋サケの定置網漁。旬の秋サケの姿を求め釧路沖の漁に同行すると、まるで「南の海」と化した北の海の現状が浮き彫りとなりました。

 8月30日に解禁された北海道東部の秋サケの定置網漁。

 銀色に輝く旬の秋サケの姿を求めてカメラは釧路町・昆布森漁協所属の「第七共進丸」の漁に同行しました。

 午前4時半。船員たちが手馴れた手つきで網を引き揚げます。しかし…

 上杉 幸生 記者:「道東沖で解禁された秋サケ漁の作業が行われています。しかし秋サケの姿が少ないように見受けられます」

 少ない秋サケの姿にまじって目につくのは、丸々と太ったブリ。さらに目の前に現れたのは…

 「でっかー」

 ここは南国の海なのか?北海道の海を襲う現実とは。

 口の中でプチプチとはじけ、海の赤いダイヤとも称される秋の味覚「イクラ」。

 この時期、産卵のために北海道に戻ってくるはずの秋サケ漁にいま異変が起きています。

 上杉 幸生 記者:「サケの網の中にブリです。サケの数が少なく、ブリが混じっています」

 解禁されたばかりの釧路沖の秋サケの定置網漁ですが、いま漁業者を困惑させる事態が起きています。

 「マグロ!」

 網にかかっているのは秋サケではなく…立派な「クロマグロ」。ここ数年、網に入るようになったといいます。さらにこの2日後には…

 上杉 幸生 記者:「網にかかったのはマンボウです、大きいですね」

 背が高い船員と比べてもこのサイズ感…1メートル50センチはあるマンボウです。

 異変の原因の1つにあげられるのが、北海道付近の海水温。これは気象庁が9月1日に発表した最新のデータです。 

 ピンクのゾーンが30℃、赤からオレンジが27℃から24℃。そして北海道太平洋側の大半が21℃と黄色くなっていて、道東沖も4℃から5℃近く高い海域があるといいます。

 「第七共進丸」船頭 川原田 良己さん:「ここ数年は暖流系の魚が多くなってきている。昔は(秋サケシーズンの)はしりから何千匹って水揚げがあったが、いまはいない。きょうだって230匹。マルが一つ少ない」

 この日、2時間余りで「第七共進丸」がとった秋サケは230匹で、不漁だった2019年同様厳しいスタートとなりました。

 北海道の研究機関の予測では釧路などの2020年の秋サケの来遊量は、不漁だった2019年の約1割減と厳しい見通しとなっています。

 「第七共進丸」船頭 川原田 良己さん:「期待はしている商売やる以上は。でも、毎年毎年漁獲が少なくなってきたら、商売自体が成り立たなくなる。現にここの浜だって3か所廃業している。何とかしてほしいのはみんなの願いだけど、現実的に来年商売やっていないかもしれない」