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創業148年の老舗酒蔵の新たな挑戦 舞台は"最高の水とコメ"がある東川町 町にも生まれた「希望の光」

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新たな挑戦をする原動力はどこに…老舗酒蔵30年のベテラン"5代目杜氏" のどかな山あいでの酒造り

 写真と湧き水で有名な北海道上川地方の東川町。新型コロナウイルスの感染拡大によりイベントが中止になるなど影響が出ています。そんな中、明るい話題が!

 2020年11月、北海道で13番目となる新しい日本酒の酒蔵が誕生します。実はこれ岐阜県の老舗酒蔵が蔵ごと引っ越す壮大なプロジェクトなんです。

 三千櫻酒造 山田 耕司さん:「製造してみて、どんなお酒が作れるのかってことですね。やっぱり蔵人として、(東川町の)きれいな環境で作ったらあと5段階くらい上がるよなって思ってるんで、それは楽しみです」

 岐阜県・中津川市。のどかな山あいにある三千櫻酒造。5代目・杜氏の山田耕司さんは、酒造り30年のベテランです。基本に忠実に作る山田さんの酒はとても綺麗な味と評判で、全国にファンがいます。

 八木隆太郎アナウンサー:「おはようございます。いつもこんなに朝早く?」

 三千櫻酒造 山田 耕司さん:「ルーティンワークです。これは酒母っていうお酒の元を作る作業です。通常は出来上がり16度なんですよ。低いね」

 酒蔵の1日は早朝の5時から始まります。年季の入った大きなかまに薪をくべて酒米を蒸します。

 Q「炊き立てのお米のいい香りがたちこめますね」

 蒸しあがった酒米に麹を均等にふりかけます。日本酒造りの一番大切な作業です。創業148年、毎年こうして造り続けてきました。なぜ今、遠く北海道に移転しようというのでしょうか?

酒蔵に立ちふさがる"老朽化"の壁…「熱い思い実現して」水とコメ自慢の東川町からのエール

築130年の中津川の酒蔵…建て替えか移転か 悩んだ末の決断

 三千櫻酒造 山田 耕司さん:「梁が抜けているので、あれがないと落ちちゃう」

 築130年以上の蔵は老朽化が進み、傾いたり壁が崩れたりしています。建て替えには7000万円以上かかります。大きな借金を抱えて建て替えるか、身売りをするか大きな決断を迫られていたのです。
 
 そんな時、東川町が新たな酒蔵の担い手を募集していたのです。

2020年1月 運営者を決める東川町役場でのプレゼン
 三千櫻酒造 山田 耕司さん:「東川はコメと水は品質が素晴らしい。これからここで100年酒蔵を続けていくためにどうしたらいいか…」

 酒蔵のプロジェクトは、建設費約3億5000万円のうち半分以上を国と町が負担し、公募で選ばれた酒造業者が運営するという「公設民営型」の酒蔵です。建て替えに必要な7000万円を大きく下回る金額で済みます。

 さらに東川町は、北海道内で唯一上水道を整備する必要がないほど上質な水に恵まれています。その水で育てられたコメは2019年の新米の出来を競う全道のコンテストで「最高金賞」に選ばれるほどの品質です。山田さんは移転を決意しました。

 東川町 松岡 市郎 町長:「熱い思いの提案書をもらって、"全会一致で可"と決定した。熱い思いの実現のためにご尽力いただきたい」

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